長編
□願うならば……11
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穴に落ちってしまったジューダスとリオン。
特にリオンは道連れにされたことに怒っていた。
「貴様っ、僕まで巻き添えにしたな!!」
「すまなかった。とっさに掴んでしまったんだ。不可抗力だ」
「何が不可抗力だ!貴様、どう見てもわざと落ちたようにしか見えなかった!!」
「そんなわけがないだろ。気にしすぎだ。それ以上怒っても仕方がないだろ。スタンたちが戻ってくるまで大人しく待て」
被害者は自分なのに上からものを言うジューダスに腹を立てながらも、この原因を作ったルーティにも苛立ち始めた。
「そう怒るな。可愛い顔が台無しだ」
「なっ……!貴様、よくもこんな状況にさしてぬけぬけと言えたものだな」
「謝っただろ。………リオン、僕のことをどう思っている?」
リオンは突拍子もないセリフに怒鳴りつけようと思ったが、ジューダスの真剣な眼差しに言葉を飲み込んだ。
「何だ急に」
「一度、聞いて見たかった。どう思ってる?」
「急にそんなこと聞かれても………」
リオンは返答に困り、俯いてしまう。
ジューダスも返答を急かすわけでもなく、リオンが言葉を発するのを待っていた。
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