長編
□願うならば……4
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ジューダスがリオンと接触したことで、リオンの他人に対する態度が柔和なものになってきた。
そのおかげで、周りに多くの敵を作ることはなかった。
その事を小耳に挟んだジューダスはホッとした。
そして次にやらなければならないのが、7将軍の要であるフィンレイとの接触。
しかし、フィンレイと接触するのは容易ではない。
ダリルシェイドの民でさえ日頃会うのが難しいのに、旅人なジューダスなどもっと難しい。
「…………あの頃、何かフィンレイ様が苦戦した任務が一つだけあったような気がするんだが」
宿屋の自分の部屋で、難しい顔をしているジューダス。
過去の記憶を手繰り寄せるも、自分が10歳ぐらいの時だ。
それにジューダスのフィンレイとの記憶は、あの事件が支配してしまっている。
「考えていても埒があかんな………少し、街で情報を集めるか」
街で情報を集めるに都合が良いのは、港。
あとは武器売り場の通りだとふんだジューダスは、早足に向かった。
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