長編

□願うならば……26
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ダイクロフト内部に入ると、中は複雑だった。


いくらスタン達が通った後とはいえ、モンスターの数は多く、システムも幾らかは起動していた。


それは橋を出現させなければならなかった。


2グループに分かれて進行しなければならない。


「僕が1人で行く。フィンレイはリオンをお願いします」


「分かった。気を付けるんだ、ジューダス」


ジューダスがもう一つの道を行こうとした時、リオンが呼び止める。


「本当に、大丈夫なんだな?」


「ああ、心配ないさ。必ず、会える。僕が会えると言って、会えなかったことがあるか?」


リオンが首を横に振る。


「なら、僕を信じるんだな」


ジューダスはそれだけを言うと、もう一方の道に姿を消した。



「さて、私たちも行こうか」


「はい。フィンレイ様………」


リオンがフィンレイを呼び止めるが、何でもないと歩みを進めた。



フィンレイ達は鏡を倒していき、遂に赤い橋までやってきた。


「どうやら、この先が合流地点みたいだな」


「ジューダス」


「心配いらないよ、リオン。彼は強い。信じるんだ」


フィンレイとリオンはその赤い橋を渡った。
















一方、ジューダスはというと、進んでいはいたが、その進行度は少なかった。


敵がいるわけでもなく、ただそこにいた。



「これは少々問題だな」


ジューダスがそう呟く理由は、ジューダスの体が薄くなったり、一部が消えたりを繰り返しているかだ。


すぐに元に戻るのだが、酷い時は下半身全てが消える時がある。


「リオンが勘付いたか、あるいはミクトランか……気にしても始まらないがな」


ジューダスがふっと笑う。


すると、光に包まれて赤い橋の前にいた。


「リオン達はもう着いたのか」


そして、ジューダスも橋を渡った。
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