長編

□願うならば……19
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*  *  *


あれからしばらくして、戦闘が終わった。


スタンとイレーヌの会話の途中、強い風が室内に吹き抜けていった。


何事かと思って身を乗り出すと、目の前でイレーヌが飛び降りたのだった。



「………………っ!?」



スタンの叫びが響き渡る。


ジューダスも予期せぬ出来事に何も考えられなかった。



放心状態のスタンをルーティが見ている間に、ウッドロウ達はイクティノスを直しに隣室へと入って行った。


それらを漠然としながら見ていたジューダスだったが、しばらくして我を取り戻した。


「この隣でシャルを直せるのか……」


だが、今隣に行けば確実に彼らに見つかる。


彼らと合流するのは、まだ早いとジューダスは踏んでいた。


彼らと再会する時は、この歴史の終結のとき。



「それまでは、スタン達と鉢合わないように気をつけないとな」


そうこう思案している間に、どうやらスタン達の目的は終了したようだ。


ジューダスの耳には、ソーディアン達の声も届いてきた。


そして、彼らは次の目的地はミックハイルだという情報を得たのだった。


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