長編
□願うならば……14
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一時の休憩を終えた一行はグレバムのいる時計塔を目指した。
途中、ダリスが立ちはだかるもダリスを倒した。
そして、ウッドロウとダリスが和解し、マリーはダリスのもとに残った。
「いよいよ、グレバムだけね」
「ああ。待ってろよ、グレバム!!」
意気込むメンバーは最後の仕掛けを解き、あとはら旋階段を一気に駆け上がっていく。
そのあとをジューダスが、複雑な面持ちで着いていく。
「ここを上れば、時計塔だ」
「よし、グレバムを一気に叩くぞ!!」
最後の階段を登ろうとした時だった、ふとジューダスの足を止めた。
「……どうかしたのか?」
「いや………何でも、っぅ?!」
急に頭を押さえ、顔を歪める。
「ジューダス?」
リオンが訝しんで近寄るが、それをジューダスが拒絶する。
「僕のことはいい………だから…っ、早く行け!!」
「でも、ジューダスさんを放っておけるわけがないですよ!!」
「貴様らの目的は何だ!グレバムを倒すことだろ!だったら、さっさと行け!!」
あのカルバレイスの時と同じ状況である。
「行くぞ………今回も信じていいのか?」
「…………さあな」
リオンは何か言いたげな顔をしていたが、グレバム討伐に向かった。
それを見送ったジューダスは壁伝いにズルズルと座り込んだ。
右手を掲げると、一時的にだが透けていた。
「あの頭痛は警報ということか………。リアラが?………いや、何も考えないでおくか。にしても、あそこまで行けば僕は消えていたのか……」
ジューダスは中空を仰ぎ、自嘲気味に笑った。
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