長編
□願うならば……7
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そうこうしながら、最後の扉である。
「いよいよね」
「あぁ。グレバムを倒して、神の目を取り返そう!!」
意気込むメンバー達。
その離れた所でジューダスは、厳しい目付きでいた。
(リオンが仲間という絆を知るには、この先で起こることは必要不可欠。なら、僕は………)
ジューダスは意を決したのか、スタン達の後に続こうとはしなかった。
「どうかしたんですか、ジューダスさん?」
「まだ、何匹かモンスターの残りがいる。こちらからは見えないが、気配を感じる。ここは僕が食い止めておいてやるから、お前たちはグレバムの元へ行け」
「なら、俺たちも!」
「そんなことをしている暇などない!!そうしている間にもグレバムは逃げるぞっ!!」
「行くぞ、スタン。こいつは1人の方がいい」
リオンはスタンを引き摺りながら、ちらっとジューダスを見た。
すると目が合い、薄らと微笑まれた。
「……………っ///」
「リオン?」
「何でもない。行くぞ」
リオンたちが扉の向こう側へと消えていく。
「………あんな顔、させるつもりでは無かったのだがな。助けたくても、これ以上僕は手出しが出来ないんだ」
扉の向こうにいるリオンに対し語り掛けた。
「この先に行けば、歴史は歪む。…………すまないな」
ジューダスは静かにその場を去った。
次に自分がするべきこと。
それはこの後の結末を見届けることである。
NEXT.