短編

□リオ雪姫と7人の小人たち
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1人森に残されたリオ雪姫。

城に帰るにしても、先程の行為のおかげで身体は軽い倦怠感を感じているので、それほど力がありません。

かと言って、ずっとここに居るわけにもいきません。

仕方なくリオ雪姫は森の中を歩くことにしました。


しばらく歩いていると、一軒の小屋を発見しました。

疲労を訴える身体を休ませるには丁度よく、誰かいないかと軽くドアをノックしました。


すると、中から1人の小人が現れました。



小人1「こんなところにお客さんか?珍しい」

リオ雪姫「?!」

小人1「………?」

リオ雪姫「………(怒」


小人1は何も言わず黙っているリオ雪姫を不思議に思いました。

小屋の入口で動かない小人1を不思議に思った小人1の仲間たちが次々に小屋の中から出てきました。


小人6「どうしたんだい?」

小人2「お客さんは?」

小人5「誰が来たんだ?」

小人4「誰?誰?可愛い子?」

小人3「んだよー。さっさとしろっつーの!」

小人7「皆、そんなにおしかけたらお客さんも困っちゃうよ」


リオ雪姫「?!!」


後から現れた6人の小人にも衝撃を受け、リオ雪姫は肩をフルフルと震わせます。

そんなリオ雪姫の頭上では、7人の小人の会話が飛び交います。



小人4「うわぁ〜オレ様、ちょータイプ!」

小人5「可愛い!!」

小人6「目の保養になるね」

小人2「守ってあげたくなるなぁ〜いや、俺が守ってみせる!」

小人1「何からだよ?それより、こいつの格好、誘ってんのか?」

小人7「うわぁ〜足、綺麗だ!!」



小人3「つーか、小せーな!」


小人3の悪気のない一言に、ついにリオ雪姫が耐えられなくなりました。






リオ雪姫「小人のくせに、どうして全員僕より背が高いんだ!!??」





どうやらリオ雪姫は、小人と聞いて自分より身長の低い彼らを想像していたようです。

でも、世の中そう甘くはありません。



小人3「俺らがお前より背が低いとか考えらんねー」

リオ雪姫「貴様っ!」

小人2「落ち着いて!少しばかり背が高くないだけだよ」

小人5「俺はそれぐらいが丁度いいと思うぞ?」

小人4「そうそう。いつでもハニーに抱きつけるし♪」

小人7「ほら、俺ともあまり変わらないよ!でも、某ゲーム内でのコスチュームはほんの少しだけ寸法を変えて貰ったけどね」


フォローになっているようで、逆に相手を煽ってしまった小人7だが、そのことには全く気付いていません。


リオ雪姫「貴様ら覚悟は出来ているんだろうな!?」


リオ雪姫からは只ならぬオーラを感じます。

ですが、その背後に現れた影によって動きを封じられました。


小人1「落ちつけよ。プリンやるから」

リオ雪姫「……………ちっ」


その一言に大人しくなったリオ雪姫。

背後にいる小人1は、残りの6人に意味深な笑みを向けました。

それにリオ雪姫は気付く事はありませんでした。



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