テイルズ

□Mother〜貴女は私の母でした〜
2ページ/30ページ


「…そうか。奴が動き出したか」

バチカルのとある屋敷。一人の少年がその主であろう男に声を潜めて、『ある男』の話をしていた。

「と言うことだ。お前に頼みがある」

主人は部屋の陰へその翡翠を向けた。
そこから現れたのは、一人のキムラスカ軍人。だが、その軍服は他のものとちがい、橙であった。

橙の軍人は主人の命を受け、また静かに陰へと消えた。





同じ頃、バチカルの下層部の孤児院ではとある少年と少女が誓いを立てていた。
それは、お使いの際に偶然見かけた結婚式の真似事だが、確かな誓い。
彼らには指環も真っ白な礼服もなかったが、その幼い手をしっかりと握り合って誓った。



「「永久に君の隣にいることを誓います」」



_
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ