テイルズ

□麦わら帽子と光陰
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空から災い、星喰みが消え去り、人々の生活から魔導器がなくなった。
それにともない、魔物の侵入を防ぐ結界も無くなり、共に手を取り合ったギルドと騎士団は魔物退治に奔走していた。
そんな中、若くして騎士団団長(本人は渋ったが先日、ついに『代理』がとられた)となったフレン・シーフォと、彼の幼馴染み兼好敵手兼恋人で、期待の新人ギルド凛々の明星のエース、ユーリ・ローウェルは人の倍近く走り回っていた。
彼らを見兼ねて仲間や部下は、無理矢理休暇を取らせようと、彼らを出身地である、下町に放り出した。
その本人たちはと言えば、

「ったく…心配しすぎだっつの」
「ユーリ、そんなこと言っちゃダメだよ。彼らは僕たちのため…それに久し振りのデートだしね?」
「…バカ」

この調子である。

「パフェ食いたい」
「ハイハイ。いつもの所でいいのかい?」
「ああ」

どうやら、本気でデートすることにしたらしい。
二人は市民街へ向かった。





のだが、途中、どうみても怪しい物体を見つけてしまった。
それは不自然なほど新しく、路地裏にふよふよと浮いた地図だ。

「「ワンダーシェフ?」」

二人がふと思い付いたのは、旅の途中、何度も出会ったレシピをくれる謎の人物。

「でも、レシピはコンプリートしてるよな…?」
「うん」

そう言いながらも、恐る恐る手を伸ばす。
気になると触れずにいられないのだ。
それがこのあととんでもないことを起こすとは知らずに…。









数分後、そこに二人の姿は無かった。



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どこまでも広がる青い海と空。
穏やかな風。
麦わら一味は新しい相棒、サウザントサニー号とグランドラインを航海していた。

死と隣り合わせな冒険の束の間の安息。

それがガラリと変わったのは昼下がりのこと。

ルフィとチョッパーが仲良く釣りをしていたときだった。

突如、二人の後方が光り強風が吹いたのだ。

縁に座っていた二人は海に落ちそうになったがそれぞれの能力で助かった。

そうして二人が船に戻ると、異変に気づいた仲間たちが集まっていた。

「ちょっと!!さっきのは何?」
「彼らの仕業かしら?」

そう言ってロビンが指さしたのは気を失っている二人の青年だった。




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