一話完結物

□かんざし
1ページ/5ページ

朝起きたら…部屋襖に文が挟まっていました

稲姫様へ___


稲「…何かしら?果し状かしら…」ドキドキ ///
稲「…・・・・・?え〜っと…?
『稲姫様へ、いつも私はあなたお見ているだけで精一杯で、話すことも思いを伝えることもできませんでした…そして戦場でも守って差し上げることもできずに、逆に私が守ってもらうなんて…情けない気持ちでいっぱいです…しかし!私は変わろうと思います!ですので!まずは稲姫様と文通・・・いえ!話すところからはじめようと思います!急に声をかけるかもしれませんがなにとぞ!お相手くださいますようお願いいたします!』
・・・・・」
稲「名前が書いてないわ…でもこれは・・・果し状!!」
女房「違います」
稲「いつから居たのよ…」
女「先ほどからですそれといい加減名前出してください、私の名前は紗代でございます」
稲「なんかありきたりだから覚えにくいのよね」
紗「ひどいです…じゃなくて…それは明らかに殿方からの恋文です」
稲「そぅ」
紗「・・・なんですその反応」
稲「果し状じゃなくてがっかりしてるんです、最近戦出してくれないんで体がなまってしょうがありません」
紗「普通の姫様は大人しく城に居て雅なお稽古事などするものです」
稲「退屈だわ…」
紗「・・・ですが…姫様に直接来るなんて珍しいですね」
稲「え?直接くるものじゃないの?」
紗「いいえ、普段は私達女房から姫様へと手紙が渡るのです」
稲「・・・ん?まって…珍しいってことは、私に手紙きたことあるの?」
紗「毎日のようにきておりますが」
稲「聞いてないわ…見てないわっ!どうして見せてくれないのよ!」
紗「…殿達が…;」
稲「殿?殿が見せるなと言ったの?!」
紗「いえ…忠勝様も…」
稲「父上も?!なんでですか!私に来た文です!もぅ怒りました!殿のところへ行ってきます!」
紗「ひっ姫様っあのっ殿達は…」
スタスタスタ
紗「姫様を早く嫁にやりたくない、要らぬ虫がつく…ってもぅ聞いてないし居ませんね…紗代は知りませんよ…悪いのは殿達です…」
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ