お題・質問

□強がりで素っ気ない所も
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おそらく知ってるやつはおらんだろうが、おらはよく知ってる。
きっとそういうところもまた、シャンプーをこれだけ長いこと愛し続けることができた理由のひとつなんだろう。


シャンプーが本当はどれだけ優しいか。
本当は照れ屋だとか。
誰にも気づかれないように声を殺して泣いてることだとか。

どんなにつらくたって悲しくたって決してそれを人に(おばばも含め)悟らせたりはしない。
優しさだって、天道あかねのようなあからさまな優しさとは違う。
だから、シャンプーはいつだって冷たい女のように見られる。
本人はそれで満足しているようだが。

乱馬のやつは容赦なくシャンプーに冷たくするが、あいつはそれがどんなにシャンプーを傷つけているか気づいていないだろう。
シャンプーはわかっているんだ。
乱馬が天道あかねしか見ていないことも、それを目の当たりにすることで自分が傷つくことも。
それでもやめないのは、プライドの高さがそうさせているんだろう。
自分が悲しい顔をしたり、あまつさえ涙を流したりすれば乱馬のやつが困ることが目に見えてる。
天道あかねも困るだろう。
だからシャンプーは泣きたいときでも笑って「再見」と言うのだ。


そんなとき、おらはシャンプーが愛しくて堪らなくなる。
抱きしめて、頭を撫でて、キスをしたい。
そしたらシャンプーは少しは楽になるだろうか。

唐突におらに水をかけて「アヒルの沐沐」をからかうときがある。
それはシャンプーの精一杯の甘えなんだろう。きっと。
だから、本当は抱きしめてやりたいのに、おらはアヒルに甘んじてやる。
お前を泣かすような男、はやくやめてしまえばいい、と思いながら。













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お題に沿えてませんが、気にしません。

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