その他
□ありがとう。
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そんな余計な気回さなくていいのにな。余計に緊張してきた。
ただ、乱馬にありがとうを言って、一緒にケーキ食べるだけのことじゃない。何を緊張することがあるのよ。いつもの調子でいけばいいのよ!行け、あかね!
自分で自分を励まし、病室の扉に手を掛ける。
「乱馬・・・?」
「なんだよ」
「ひっ!」
振り向くと乱馬がいた。
な、なんで後ろから・・・。
「便所行ってたんだよ」
松葉杖をついて立つ姿が痛々しい。
「あの、もう歩き回っても平気なの?」
「こんな怪我どーってことねーからなっ」
ニッ、といつもの笑顔で笑う。なんだかあたしは安心してしまった。
「あの、見舞いに来たの・・・?」
おずおずとあたしに尋ねる。あたしはコクン、と頷く。
「ケーキ買ってきたの。一緒に食べよ」
夕日の中で乱馬は照れ臭そうに「おう」、と言った。
「乱馬、あの・・・ありがとう」
あたしは、今までにないくらいやさしい気持ちだった。
島島島島島島島島島島島
アニメらんま「大変!あかねが入院した」の逆バージョンっぽい。