その他

□今はまだ
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―――はぁ。

さっきから溜息ばかりで何も手につかない。

これもぜーんぶらんまのせいよっ。
・・・ううん。違う、違うの。らんまは何も悪くない。なんでも乱馬のせいにしてしまうのはあたしの悪い癖だ。



学校帰りにらんまとケーキを食べに行った。甘いものを食べに行くとき、らんまは決まって女の姿だ。
男がこんなもの食ってるなんて恥ずかしいじゃねーか、なんて言うけど、そんなものかな?

いつものケーキ屋さんだったんだけど、そこでらんまは告白されたのだ。馴染みのウェイターの男の子に。
「ずっと前からあなたがすきでした。付き合ってください」なんてお馴染みの台詞で。
彼はらんまが何か言う前に手紙を突き付けた。次の土曜日に手紙の場所に来てほしい、返事はそこで聞かせてほしい、と言って。
彼の真剣さに圧倒されてらんまは手紙を受け取った。

帰りは二人して黙って歩いた。なんだか、本気でらんまに恋してる男の子を見てしまって、何も言えなくなってしまったのだ。
らんまは男だ。どんなにかわいい顔をしてたって男であり、あたしの許婚だ。
だから、らんまが彼の告白を断ることは明白だ。当たり前だ、バカバカしい。

でも今あたしはらんまの後をつけている。バカバカしいのはらんまじゃなくて、あたしの方だ。
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