ハーメルンのバイオリン弾き〜真実の絆〜

□第五楽章 事実と真実
1ページ/6ページ

「ケストラーだって?!」

シェルとグレートは同時に声をあげた。

「きさま、何を企んでいるんだ!」

「な、何ですか?」

その男は自分が何を言われているか、わからないと言うように目を丸くしている。

「とぼけるな!その姿、どう見てもケストラーそのものではないか」

「ちょっと待ってよ、どうゆうこと?」

シェルが口を挟んだ。

「関係ない者が口を挟むな!」

「関係なくないよ!この人は、さっき僕を助けてくれた。それに、ここに来る前も・・・」

「何だと・・・?」

クラーリィは顔をいぶかしげてシェルの方を向いた。

「お待ちください、クラーリィ殿。その方はさっき話した者です」

クラーリィはしばらく睨んだ顔をしていたが、ふっと顔をゆるめた。

「まぁいい、少し話しがある。お前とグレート、付いて来い」
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ