反転飛鳥

□【とりこし苦労】3
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つくづくお母さんだなあ、と思う。

午前中しかコマとってなかったから、帰り道に寄ってみた。

妹子は迷惑だからあんま寄るなというけれども、やっぱり会いたいし!
赤ちゃん見たいもん!甥っ子姪っ子、うひょぅ!

で、来たらすっごくお母さんしててびっくりぽん。

ロングのスカートとか絶対穿かないタイプだったのに、実際結構似合うよね。

落ち着いたっていうのもあるけど、なんかこう逆な感じもする。

「やっぱ大変?」

「まあね。
 こっちの都合には合わせてくれないもん」

おっぱいあげて、漸く二人とも寝かしつけたとこ。

赤ちゃんって成長早いなあ、もうしっかり個性が出てる。

並べて寝かせてみると、よくわかるこの違い。

配色とは逆。
この子の眉毛の感じは鬼男だし、こっちの子は目元が閻魔だよね。そっくり。

鬼男の組み立てたベビーベッドは居間にドーンと設えてある。

ここが中心で今の閻魔は回っているのだ。

なんかそれって、

「すっごくお母さんしてるよなあ」

「だってお母さんだもん」

胸を張る。
授乳期間はちょっとおっぱいおっきくなるんだってさあ。
私の時とかどうなんのかな?

「いいお嫁さんになるとは思ったけど、まさかこんなに早いとは!」

「…それは言わないでよ、結構恥ずかしいんだぞ!」

結構奥手だったのになあ。


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