悲しみの先にあるもの
□冷たくしないで
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「ふぇ?―――ふにゃぁぁぁあああ!!」
―――ガターンッ!
凄まじい物音が狭いSOS団の部室に響き渡る。
みくるがハンガーラックからメイド服を取った瞬間、みくるは側にあったホワイトボードの足に自分の足を引っ掛けてしまったのだ。
しかも、それだけでは終わらず、みくるの身体はハンガーラックに並べられたコスプレ服の中へとダイブする。
その反動で、ラックに掛けられていた服は倒れたみくるの上に覆い被さった。
「どうかしましたか?」
強烈な物音に驚いた古泉は、みくるが着替えをしているかもしれない状況にも関わらず、部室のドアを開けた。
そこには、コスプレ服が床に落ちた事で出来た山が、その中から力なくゆっくりとみくるが顔を出す光景が古泉の瞳に映った。
「あ……古泉く……ひゃわっ!」
「大丈夫ですか?」
顔を出したりみくるだったが、次の瞬間には上に飾ってあったカエルの頭の着ぐるみが彼女の頭上に落ちて来た。
それなりに痛かったらしく、みくるは頭を抱えてその場に疼くまった。
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