銀魂
□天体観測
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「あ。」
「……総悟?」
強張った体からへなへなと力が抜ける。
庭には、白装束を身に纏い、右手にハンマー、左手に藁人形を装備した総悟がいた。
…なんだか魔法陣っぽい図形の上に立って、呆然と俺を見ている。
恐らく、俺が起きているとは予想外だったんだろう。
…そんな総悟が深夜、庭に出てやる事なんて一つしかねぇ。
このクソガキ、凝りもせずまた…!
「…何やってんだ、総悟」
答えは分かりきっている。が、敢えて聞く。
「…雨乞い的な?」
「知らねーよ。
どーせまた儀式だろ!?俺を殺す悪魔を召喚してただろう!!」
「違いまさぁ、殺す、じゃなくて土方さんを地獄に引きずり落と」
「もっとタチ悪いわぁあぁぁあ!!」
本当こいつは……よくもまぁここまで捻くれたガキになったもんだ。
気を落ち着けるため、煙草を吸おうと手を伸ばし思い出す。
そーいや煙草ないんだった……
「土方さん、どこ行くんで?」
「あ?コンビニ。煙草買いに。」
「………へぇ。
…万事屋の旦那はまだ待ってると思いますぜ?」
「!!??
なっおま、え!?何で知ってっつーかそんなんじゃねーから別に!」
そんな俺を見て、総悟は意地の悪い笑みを浮かべる。
このガキ……
マジで気が抜けねぇ!
なるべく総悟の顔は見ないようにして、頓所の出口へ向かった。
「本当、分かりやすいお人でさぁ…」
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