ひぐらしのなく頃に
□寂しさとやきもち
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「ねぇ悟史」
「何、魅音?」
「悟史って、いつ雛見沢出ていくんだったっけ?」
寂しさとやきもち
罰ゲームだった廊下の雑巾掛が終わり、荷物を取りに教室に戻ったとき聞いてしまった会話。
――これを聞いてから一週間が経つ。
あれから普通に過ごしているけど、悟史から『村を出る』といった類いの話を切り出す様子はなく、皆も知らないようだった。
「圭一、帰るの?」
「あー…うん。」
……本当は聞きたい。
何処に行くとか、どれくらいなのかとか。
でも、俺から切り出すのも変かな…とか思って聞けない。
…なんか駄目だ。
変にあの話を意識してしまって、悟史とまともに話せない。
どうして悟史は、俺に話してくれないんだろう……?
「じゃ、一緒に…」
「わり、俺やっぱ用事あったんだ…!」
「え?圭…」
あぁ。
悟史といられるのはあと少しかもしれないのに。
なのに。
そう思うと辛くてまともに顔も見れない。
「何やってんだ、俺…」
また何も出来ず、徒らに一日が終わった。
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