銀魂

□保健室
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「失礼します、湿布…」


「あれ、土方だ」


「……先生?」




何で保健室にいるんだよ。






保健室







「いや、保健室の先生がちょっと出掛けるから留守番しててって言われてさー」


「そーすか。」


「まぁ断る理由もないじゃん?
俺、あんま保健室好きじゃないんだけどねー」




一方的に話す銀八に適当な相槌を打ちながら、俺は包帯と湿布を探していた。


突き指したから保健室に来ただけなのに。
なんで銀八に会うかな…

っつーか保健室で煙草吸うなよ…あ、ペロペロキャンディか…。



と、目的の品はわりとすぐ見つかった。
さっさと処置してここを出よう…



「やっぱ白衣=保健室みたいなイメージで俺なのかな?俺、天使ってか堕天使ってイメージで行きたいんだけどな」


「そーすか」


「つーか俺、カウンセリングとか出来ねーんだよな…
心の病とか認めねーから。あいつら全……」




と、勝手に喋り続けていた銀八がぴたっと話を止めた。

何かと思い振り返ると、俺の方を見たまま固まっている。


え?何?




「土方…お前、不器用すぎるだろ…
ラピュタじゃん、中指にラピュタできてるよ」




は?

訳の分かんねー事を言われ、混乱しつつ自分の手を見た。

うぉ…本当だ…


俺の中指はぐっちゃぐちゃの包帯が巻かれていた。



…元から手先不器用な方だけど。
認めたくねーが、銀八がいるからこうなったんだろう。


奴がいるから、手が震える。
鼓動が早くなる。
集中してられない。


それでこんなことになってしまったんじゃないでしょーか。と僕は思います。


確かに酷でーよ、コレ。


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