小説

□桜
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「キレイだな」
「えぇ。キレイですね」
光秀の城で、2人で桜をみながら酒盛り。
陽は高いけどな。
 
 
「やさしい色ですね」
「そーだな」
水色の空。太陽の下で咲く桜は、少したよりなげな色だ。
「元親は、昼の桜と夜の桜、どちらが好きですか…?」
「昼と夜…?」
どちらも桜だ。
「別に、どっちも同じ桜じゃねーか」
俺が思った通りのコトをいうと、光秀は軽く笑って俺を見る。
「なら、みてみますか…?夜の桜」
「俺に、もっと一緒にいてほしいって、そういえよ」「思ってないですよ。そんなコト」
「うそつけ」
細い腰を引き寄せ、首スジに舌を這わす。
「ん…まだ…陽がありますよ…?」
「夜まで暇だろ」
「誰かに見られますよ…?こんなところじゃ…」
「桜しかいねーだろ」
「こら、元親…!」
 
 
 
 
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