小説

□手
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大きな君の手……
敵にむかうその手はとてもこわいが、
僕に触れるその手はとても優しい。



「秀吉、どうしたんだい?書物なんか並べて」
畳のうえにばらばらにおかれている書物。
「あー…捜し物していただけだ。」
「何をさがしてるんだい?書物なら大体どこにあるかわかるケド。」
「あ、いや、いいんだ。お前の手をわずらわせるほどのことではない。」
「何を言ってるんだ秀吉、僕は君の役に立つために側にいるんだよ。どんな書物だい?」
「あー…けっこう厚めのやつだ。」
「だったら…これかな。」
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