G.SEED
□孤影の翼たたずむ時
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世界は光と闇で創られた
光は神々
闇は魔族
それらは決して交わることを許されぬ対極の者たち
光と闇に別つことのできぬ、どちらでもない混沌は人
光と闇に別つことのできぬ、どちらでもない穢れは鬼
決して交わること無き神々と魔族の、唯一にして最大の敵の“穢れ”である鬼は一度世界を飲み込んだ。
二千年前、今だ神々と魔族がこの世界におわす時
神魔世紀《メンデル》後期64年―――
後に払瘴聖戦と呼ばれる神々と魔族対鬼との10年以上に及ぶ最大の大戦。
唯一、神々と魔族が共同戦線を張ったと言われる、それほどまでに大きな最後の戦い。
その戦いを指揮したのは二人―――
至光天神の一人、時の流れと慈愛の恵みを司る女神
魔族五獄公爵の一人、空間と漆黒の夜を司る大魔族
多くの者の活躍により、世界は再び光と闇が治めるようになる。
しかし、大戦後二年を待たずして神々と魔族はこの世を去った。
決して交わってはならぬ光と闇、神々と魔族、先の大戦の総指揮を務めた女神と公爵――
この二人が愛し合ってしまったがために……
二度とこのような事が起こらぬよう、神魔双方が固く誓いをたて合った果ての決断。
今、この世界に神と魔はいない―――