ヒカルの碁
□ 月夜の裏路地
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この世界は古の神代の時代から、闇を受け入れた。
どれほど人の技術が発達し、夜に光が溢れようと、闇は深く、光は濃い。
その理がこの世界の理であった。
世界には人と獣と、そして魔が息づいていた。
<中略>
『魔』は様々な力、属性、姿を持つ。
人に害を為すものをいれば、恩恵を与えるものもいる。
妖精・精霊・地霊・神・妖獣・妖魔・・・・呼び名は個々にあるが、それ全て『魔』である。
また、人でありながら魔と共に、自然と共に、生きる者達を男女問わず、≪魔女≫と呼んだ。
人々は魔女を恐れた。
中世のヨーロッパで、ついに魔女狩りが行なわれると、世界中に広まった。
魔女への迫害の歴史が始まる。
それと時を同じくして、魔女や人に害を与える魔を正義を叫びながら狩る者達が現れた。
世界各地で発足した彼等は時が流れるにしたがって、次第に一つの組織へと変貌した。
現代の国際連合内にある【グランシスト】がそれである。
【グランシスト】に集う、魔を滅する者達を総じて≪術者≫と呼ぶ。
〜『魔の世界歴史・簡略版』より一部抜粋・中略〜