お題

□出会ったのは私が先なのよ
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ねぇ、ソコは私の場所だったはずなのに―…


―――――

「ツナ君てすごいんだねー!」

「流石はハルのツナさんです!」

「何言ってんだバカ女!十代目がいつテメーのもんになったんだ!」

「ハルは馬鹿じゃありませんー!」

「はは、仲良しなのなー」

「山本、笑ってる場合じゃないって!」




楽しそうな声が、隣の幼なじみの家から聞こえる。
昔はダメツナ、なんて呼ばれていたのに今じゃ見違えるほどだ。


小さい頃はよく一緒に遊んでいたのに今は全くと言っていいほど関わりがない。
時々学校ですれ違う程度だ。


しかも話しかけたらかけたでよそよそしいし…。


そうだよね、うちの学校でも有名な美少女な京子ちゃんとか、他校だけど可愛い黒髪の子とかが近くにいたんじゃあ、よそよそしくもなるよね。


「ねぇ、『幼なじみ』っていう絆は、こんな脆いものでしかなかったのかな?」






でも、でもね、

出会ったのは私が先なのよ

「    」

(君に呼ばれた気がした)(そんなこと、あるはずないのに)

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