‡言霊‡(歌詞)

□砂の雫〜promised song〜
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小さな産声をあげた、まだか弱きその燭。
若かりし母に抱かれ穏やかな僕の笑顔。

瞳を閉じれば浮かんでくる、温もり育んだ日々。
終わりが来る事なんて気付かないまま通り過ぎた。

飛び立つ鳥、空に消えた。移り行く季節、木洩れ日。
朽ちかけた胸の鼓動、生きる事に疲れてた。

傷付くのも、裏切るのも全てが嫌になっていく。
誰かを信じる事も、愛す事も出来ないのに。


喜びも、悲しみも、全てが君を創る。
寂しさも、憎しみも、君が生きる証。
痛みさえ、涙さえ、君が居る意味になるよ。
生きてさえ、生きてさえいれば…それだけでいいよ。


誰かを信じる事も、愛す事も…
終わりが来る事なんて気付かないまま…。


嗚呼、やがて誰もが孤独を見つめ、彷徨い、求めて、安息の地を目指す。
一度きりのこの旅路を…


父の背に手を振った。受け継がれる意志がある。
母の愛情。『ありがとう』僕は歩き出せる。
惹かれ合う運命に導かれた『君』が居る。
凍えてたこの胸に触れた…。


君の声が、君の声が、ずっと僕を探してるから。
果たさなくちゃ、壊れかけた約束を…。
君の声が、君の声が、今も僕を呼んでいるから。
行かなくちゃ、君のもとへ…。


“生まれ変わり繰り返す生命…”


小さな産声をあげた、まだか弱きその燭。
今、僕は此処にいるよ。あの時の父の背中。

無邪気な産声をあげた。力強きその燭。
今、やっとたどり着いたよ。あの時の母の笑顔に…。

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