貴女に捧げる夜

□第四章・愛するということ
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年が明けて



2月が誕生日の彼女へのプレゼントのため、僕はバイトを始め
彼女との時間は、学校にいる間と
登校のみになった。



距離をおくことで、
僕達は落ち着いた恋愛が
出来るようになったと思う。



彼女は以前のような
激しい感情をぶつけてくる事はなくなり、だからと言って、
好きだという気持ちも変わらない。





その落ち着きは
少し物足りないくらいだったけれど、
クリスマスにお金があまりなくて
何も出来なかった事を
後悔していた僕は、
バイトを頑張りたかったから
彼女が何も言ってこないのは
好都合だった。




誕生日が過ぎたら、
また彼女と毎日抱き合って過ごそう。



そう思って、勉強を疎かにしながらもバイトに明け暮れた。





バレンタインには、ケーキを焼いてあげる。



意外(?)と料理が上手な彼女の言葉を、楽しみにしていた。



学校には内緒の居酒屋でのバイト。
休みもなしに働けば10万以上にもなる。



指輪がいいかな?ピアスかな?
あ、財布欲しがってたっけ??



授業中もそんなことばかり考えて
勉強に身が入らない。



食事はどこでしよう?
ホテルでゆっくりしたいな。


昼休みの愛撫のみじゃ、
堪能出来ない。



彼女の味を思い出し、
身体は熱くなっていた。
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