貴女に捧げる夜

□第三章・匂い
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二学期が始まった。



僕達は、
学校の登下校、
昼休み。
全ての時間を一緒に過ごした。



『お前、嫌になんないの?』



そう友達に言われたけど、
僕は
”なんないよ”
と笑顔で答える。



彼女はワガママで、
少しでも思い通りにならないことがあるとそっぽを向く。



他の女の子と話したり、
休みの日に
友達と約束しようものなら、



『あたしのこと
愛してないの!?』



すごい勢いで怒鳴り散らされて
口を利いてくれなくなる。


”目にあまるものがある”


と、友達は口々に言うけれど
独占欲が強く、ワガママな部分も好きだった。



ただ…



初めての時以来、
僕達の間にセックスはなかった。





ただ






僕は彼女を愛撫し続けた。



挿入はしない。
服も脱がない。



ただ



夢中で彼女を愛撫し続けた。
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