ぬくもり

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「精良!!」


慧璃の大きな声で覚める。

その声が、病室に響いていた。


「……け…り……?」

「ゴメン、精良。また……」


頬を伝うものに気付いた時にはすでに……。


「……慧璃、どうしたの?なんで謝ってるの?」


その記憶は、再び夢の中の記憶のようになっていた。


「……早く、学校でみんなと会わせたいな」

「うん。……クラスわからないけど……」

「俺と美咲と同じクラスだよ」


そう言って慧璃は微笑んだけど、やっぱり不安そうな顔をしたままだった。
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