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□新春恋模様
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「死神代行、黒崎一護は私の客人です。彼も私と一緒に白哉兄様にご挨拶を、と思うのですが」


「承りました。白哉様には事前に話をお通ししておきます」


「よろしくお願いします。一護、行こう」



奧へ進みながら、やっと使用人達の目から解放されたことに息を吐いた。



「今からそんな疲れた顔をしてどうする」


「いや、疲れもすんだろ…オマエ、いつもあの空気の中にいるんだよな…?」


「うむ、まぁ今は幾分慣れてもきたが、それでも年始や何かの儀礼事は、気が張り詰めて落ち着かぬのだ。私の気持ちも少しはわかったか?」


「よーくワカリマシタ」


「でも、今回は一護と一緒だから、いつもより落ち着いているのだぞ?」


「俺は落ち着かねえけどな、オマエと二人きり以外の時は」


「ふふっ、そうだろうな」


そんな話をしていると、ルキアの足が止まり、襖をすっと開けた。



「さて、ここが私の部屋なのだが―、もうすぐ私に着物を持ってくる者がくるだろう。私はその者が持ってきた着物に着替えるから、貴様はその者に客室まで案内してもらうといい。私も着替え終わったらすぐそっちに行く」


「了解。だけど、意外だな」


「何がだ?」


そう、ルキアの部屋を見渡してまず思った。



「もっとウサギグッツとか沢山あって、部屋中ウサギだらけかと思ってた」


「自室とはいえ、ここは白哉兄様や使用人達も来るのだぞ。ウサギだらけになど出来るわけがあるまい」


「まぁ、それもそうか」


「でも、それは一度やってみたいな。部屋にウサギグッズが沢山あったら、私はすごくご機嫌だぞ?」


「オイ、なんでそこで俺の目を見る…?まさか俺の部屋をウサギだらけにしようとか企んでんじゃねえだろうな!?」


「さてな〜」


「ルキアっ…!」


「失礼致しま…、」


ああ、なんつータイミングで来るんだ…
朽木家の使用人であろう若き女中の言葉が途切れ、動きが止まる。

俺はといえば、ルキアの手をとって、見ようによってはルキアに襲い掛かろうとしているように見えなくも、無い…


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