駄文置場
□幸せな一時
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「アレン君!?何でここに…」
自分しか知らないと思っていた秘密の場所。
他の誰かならまだしも、入団して日も浅い彼がいたのは驚きだ。
「リナリーもここ、知ってたんですね♪」
そう言いながら芝生に転がり、気持ち良さそうに目を閉じる。
その横に座り、リナリーも一時の休息を満喫していた。
「ふぁ〜っ、風が気持ちいいですね」
欠伸をしながらいつもよりのんびりした口調で話す。
和やかな雰囲気が漂う。
「そうね。戦いのことなんて忘れちゃいそう」
「ホント、忘れられたらいいのにね」
ははは、と笑いながら目を開ける。
その表情が何だか淋しげで、切なかった。
だから…
「アレン君、膝枕でもしてあげよっか?」
母性本能というものだろうか。
放っておけなくなった。
せめて、彼に安らぎの時間を与えたくて。
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