空想
□だから君のために(3)
1ページ/2ページ
話がいよいよ進みます。
------------------
そして、そうしている間に、事件が起こった。
「よぉっ、親友!!元気か?相変わらず不機嫌そうな顔してんなぁ。あっ、そうそうあの噂聞いたか?」
自称親友の峰がにかにかと笑いながら話しかけてきた。
「何のことだ?」
「左大臣家の姫が、近く東宮のリュカの所に入内をするって話さ。なんでも、左大臣様が帝に直々にお願いにいったってよ。」
「……へぇ。」
「前々から話はあったけどよ、ついにまとまりそうだな。」
「・・・・・・。」
「シカとすんなよなぁ。。傷つくぜ。おっおい、千秋?顔が青いぞ!!」
そんな峰を軽く睨み、すたすたと早足振り切り、人気がない所で足を止めた。
なんだって!!そんなばかな!!今になってその話が出てくるってことは、のだめの意志なしで話が進んでいるってことか?
帝のお守りをしている場合ではない!くっそ、今日は意地でものだめに会いにいってやる!
放置しすぎたかっ!
真一は、帝宛てに’体調が優れない’と綴り、使いを出すと、足早に退出した。
次ページへ