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□花散らし
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阿散井に呼び出されて、向かった飲み屋の一室で。
いつも以上に死覇装をしとげなく着崩した己の副官が目に入る。

ブツリ

理性の切れる音がする。
部屋の温度が下がる。
日番谷の不機嫌に冷や汗を流して、わらわらと乱菊に群がっていた男どもは道を開けた。

「…あらぁ?隊長
一緒に飲みましょう?
蒼の瞳をトロリとさせて。
乱菊は誘う。

ブルリ

怒りとは別の欲望が日番谷を支配する。


白い手から酒を取り上げて、乱暴に横抱きにすると。

「きゃっ?隊長!?」

襖を蹴り倒して瞬歩で駆ける。

「……乱菊さん………大丈夫かな?」

いつにない日番谷の剣幕に恋次達は呆然と見送るしかなかった。
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