sweet

□マーブルチョコレート
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窓の外から隣の隊の副隊長の嬉しそうな声がする。どうやら粗末にはならなかったらしい。
「……ひどっ」
美貌を悲痛に歪ませる松本。さすがにやりすぎたか?顔には出さずに内心冷や汗が流れる
こいつの食い物に対する執念半端ねぇ。それを少しでも書類整理に回してくれたら……とは言え、あんな小せえ菓子を拾って来い言われるのも骨だ。しかもすでに草鹿の腹の中だろう。徳利最中1箱で機嫌なおるか?
『ああ、面倒臭ぇ』
その面倒臭い女に弱いのは惚れた弱味か。
「なーんてぇ日番谷の眉間の皺の前に未開封のマーブルチョコレートが突き付けられる。修兵に2本貰ったのと松本は何事もなかったように蓋を開けて、日番谷の呆れて塞がらない口に放り込んだ。
「甘めぇ」
ふふと微笑む松本に罪はないように思えてきた。茶入れに席を立つ松本を見送り檜佐木覚えてろよ。と、他隊の副隊長に怒りの矛先を向ける。

今日も1日平和だって事だ。

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