sweet

□猫
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夕暮れの帰り道。
今日もこれといった変化はなく。
屋上で定時報告と情報交換を済ませると、校門で待っていた松本と合流した。
「…待たせたな」
「いっいえ」
「…?」
何かあったか?
清んだ蒼の瞳を除き込む。微かにさ迷う眼球に、日番谷はいぶかしむ。

何か隠してやがるな。
一護とルキアは見たいTVがあるとかで、あわてて帰りました〜織姫はスーパーの特売でおば様方に今日こそ勝って!今日は焼き…ニャア」
「ニャア?」
「いっいえ〜焼きニャア…ゴホン……焼き肉ですよ」
「何言ってんだ?お前……」

熱でもあるのか?

掌を松本の額に当てようと、背伸びした先には見慣れたデカイ山が……
「3つ!!!」
「恋次達は浦原さん達の所ニャア」
「……」
不自然に動く松本の真ん中の胸。日番谷のため息が響く。
「……そいつを出せ」
ヒクリと眉を動かして、大声で命じる。
「やっやだぁ隊長のエッチ
「エッチ……じゃねぇ」
どんな変化も見逃さない翠の瞳。
乱菊はため息一つ漏らして、フワフワの生き物を神々の谷間から取り出す。

「可愛いいでしょ」虎模様の生後間もない仔猫は、無邪気な瞳で日番谷を見つめる。

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