sweet
□雪ウサギ
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「たぃーいちょっ」
見て下さい
子供の様に笑って。
「雪ウサギ〜」
松本の指差す地面を見れば。
「……見れば分かる」
薄い反応に寒さで真っ赤になった頬をプゥふくらます。
良い年をして雪ぐらいで騒ぐ頭脳回路がいまいち理解出来ないが、雪を見て駆けずり回る犬とでも思えば可愛いいものである。
松本に聞かれたらむくれそうな事を考えて、そっと溜め息を付く。
「そりゃ、隊長は氷輪丸で何時でも出せるでしょうけど〜」
「……俺の氷輪丸は雪製造機じゃねぇ」
ヒクリと引きつる日番谷を綺麗に無視して。
「天然の雪ですよぅ」
深くなる眉間の皺に隊長の雪も天然ですね付け加えて、コロコロと笑う松本に溜め息もじっとりと重くなる。