物語-壱
□『 ある日の午後 』
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「ふぅー。」
洗濯物を干し終わり、一息つく剣心。
空はとても晴れていて、今日は薫殿と散歩でもと思っていた。
「おーっす。相変わらず主夫やってんなー。」
「左之。またタダ飯目当てでござるか?」
「人を見れば食い物言いやがって。最近嬢ちゃんに似てきたな。」
剣心と左之助が談笑をしていると、そこに薫殿がやってきた。
「あっ、左之助ー。いい所に来たわ。ちょっと手伝ってよ。」
「あぁー。面倒くせぇな。」
そう言いながらも、左之助は薫殿の後ろを着いていく。
拙者もと言いたいが、まだまだ残っている家事を思い出しため息を一つついて取りかかる。