REBORN!
□素直すぎる君が愛しい
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「綱吉…別れてほしいんだけど。」
「………え?」
――今は春休み。
やっと雲雀さんの溜まっていたお仕事が終わって、メールで呼び出しがあって……。
久し振りに会えるとうきうきして応接室に入ってきたのに。
「…わ、かれる…?」
嘘…本当に…?
「…うん。もう綱吉の事好きじゃなくなったんだ。だから、別れたい。」
「っ…………!!」
+++
――くす…
(騙されてる騙されてる…。)
そう、今日はエイプリルフール。
ちょっと綱吉をからかってみようと思っただけだったんだけど…。
これだけ真に受けられると…可愛くて仕方ないな。
(僕が綱吉を好きじゃなくなる事なんてありえないのにね。)
「…本当、ですか…。」
「だから言ってるじゃない…。何度も同じ事言わせないで。」
「そう…ですか、…ごめんなさい…。」
ぽろ…
(………!!?)
え、ちょ、もしかして…泣いて…?
「え、綱吉…」
「すみませんでしたっ…俺…雲雀さんに嫌われてるのに…すごい、迷惑…っ」
ど…どうしよう…。
泣かせるつもりなんてさらさら無かったのに。
「ほんと…ごめんなさっ…!俺ばっかりっ…雲雀さんの事、好きだったんです、ねっ…。もう、俺、雲雀さんの前にはっ…!!」
あぁもう…!僕は何て事をしてしまったんだろう。
こんなにも僕を想ってくれている子を騙すなんて…。
「綱吉、ごめん、僕…」
「っ、いいですよっ、構って下さらなくてもっ…。大丈夫ですからっ…!」
「え、違……」
バタンッ
………嘘でしょ。
こんな事になるなんて――…