幻
□ランプ
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僕は闇を求める獣です
理性なんてほとんど残っていません
残っているのは
肉体
精神
ランプ。
僕は闇に向かう獣です
ただ、ひたすら突き進む獣です
僕の相棒のランプは、いつも悲鳴をあげています。
「闇になんて向かわないで」
「少し、休憩しようよ」
でも僕は獣。
相棒なんて無視します
相棒は
「僕、もう君についていけない...」
と、最後に言って息絶えました
僕はひたすら闇に突き進む
あ、闇...
闇だ!
この喜びを相棒に言おうと思いました
相棒は死んでいました
闇に辿り着いて初めて気付きました
今なら思います
何かに近付くためには犠牲が必要なんだと、
その犠牲をいかに小さく納めようとする人間の畏さ.....
相棒よ、僕という人間を信用し、ついてきたのが君の盲点さ
人を、簡単に信用しない事だね...