□破片
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道端で破片を見付けた





変哲もない、ただのガラス。














無残な姿で捨てられている














いつか僕も、このガラスの破片のように




捨てられてしまうのだろうか。














誰にも触れられず、



踏まれ、






粉々にされて...















気付けば、自分のために泣いてくれるような人を探していた。









でも、脳内検索には誰一人ヒットしなかった















肉親すら...














親孝行も

勉強もしなかった






僕のために泣いてくれる人...
















気付けば僕が泣いてた










コンクリートに涙の痕をつけた










天から降り注ぐ雨と共に
















雨に濡れる僕の目先


ガラスの破片たち





全財産156円。

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