novel

□ほっぺたに何とか
1ページ/2ページ










『スパーダ、ねぇスパーダったら!』







「…うるせぇ。」



人の耳元で大声を出すルカにイラつく。

コッチはまだ寝起きだ

完全に覚めない目を更にすがめる。



『もう、どこでご飯食べてるの?』

眉をひそめて言われた。


どこで食ってるかなんて、聞くまでもねぇだろ。

人間は耳で飯食うか?
食わねぇよな。


「ふぁぁーっ…」

でっかいあくびをひとつし、止めていたフォークを動かし始める。

眠くて料理の味がいまいち分からない…

『スパーダ』

「何だよ」

『ホラ、こっち向いて』







(ペロリ)







『―っ///』

何しやがる!
と勢いよく立ち上がると、ルカは意地悪そうな微笑みで言った。



『ごちそうさま/笑』










アイツに舐められてから気がついた。


オレ、頬で飯食ってたっぽい





何て恥ずかしいことか…





「ちくしょー///」







(スパーダのほっぺのごはんつぶは、これ以上にない程極上だったんだ)


(end)
.
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ