novel
□想うのはキミ(リカルドside)
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ここのところ、ベルフォルマが気になって仕方がない。
何故かと聞かれても
気がついた時には、目で追っていた。
「…」
あのガキは意外としっかりしていて、初めの頃は幾度か驚かされた
だが、やはり年はのいかぬ子供だ
俺が見ていてやらねばならないと思う。
「これではまるで過保護だな…フッ」
あいつは仲間として大切なもの、失いたくはない。
仲間だと思うからこそ俺の胸の中に溢れる感情を、素直に受け入れることが出来ずにいた。
「ベルフォルマ…」
そう呟いた言葉は届かない。
夜の空気がリカルドを包んでゆく――
「恋」なんて、俺には似合わない。
だから認めない
あんなガキに惚れたなどと…
(end)
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