Novel 1st

□鍋パーティ
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鍋パーティ・・・と言う名の闘い。

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「お兄ちゃんただいま〜」

可愛い妹が買い物から帰ってきた。

「おかえりヒト・・・ミ?」

いつもの様に玄関に迎え出ると妹の後にオマケが二つくっついてる。

「こんにちは鷹士さん」
無駄に爽やかな雅紀。

「おっじゃましま〜す」
無駄にヒトミに懐いている颯大。

「あのね、さっきマンションの前で二人にあって夕飯これからなんだって、ウチ今日お鍋でしょ?材料も沢山買ってきたし一緒にどうかなって声かけたの、いいかな?」

相変わらずヒトミは優しいなぁ。

お兄ちゃんはこんな奴らほっといてヒトミと二人で楽しく鍋を囲みたいところだが仕方ない。

「いいんじゃないか。上がってもらえよ」

「良かった。」

安心して微笑んだヒトミはそりゃもう可愛いのなんのって!

本当天使のようだ。

「どうぞ、あがって」

ヒトミが二人を招き入れる。

二人は俺の前を通る時、

「すみません、オレたちあんまり自炊とかしないんで…」

「本当手料理なんて久しぶり〜」

なんて言ってるが…奴らの目的が鍋ではない事くらい俺にはわかる。

ヒトミの優しさにつけこみ接近しようとたくらんでいるに違いない。

俺はなんとしてもこの無防備な可愛い妹を守りぬかなくては!


「すぐ準備するからちょっと待っててね」

ヒトミ、そんな奴らにお茶なんか出さなくて良いのに…本当優しいなぁ。

「桜川、なんか手伝おうか?」

「あっ雅紀先輩抜け駆けなんてズルイ!ヒトミ先輩ボクもなんか手伝うよ」

「ありがとう二人共。でもお兄ちゃんもいるし大丈夫だよ」

そうそう俺とヒトミで一緒に作るんだからな、お前らはおとなしく引っ込んでろよ。


ピンポ〜ン

玄関のチャイムが鳴った。

「私出るね」

俺を見てひと言言うとヒトミは小走りで玄関へ向かう。

いったいこんな時に誰だ?

「あっ橘くん」

何っ?

ついつい台所から玄関を覗き込んでしまう。

「先輩、これ良かったら…」

「ケーキ?わぁ、ありがとう。そうだ、もし夕飯まだだったら家で食べて行かない?」

ひ、ヒトミ…また厄介者を増やすのか!

「いいんスか?」

帰れ!今すぐ帰れ!

「もちろんだよ」

「…っス」

そこで照れるな〜〜!!

ヒトミの笑顔で照れて良いのは俺だけだ!

「華原くんと颯大くんも来てるんだよ」

「…へぇ、じゃ、お邪魔します」

うぐっ、3対1じゃさすがに不利か?

こうなったら応援を呼ぼう。
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