パラレル Bleach

□Pandora
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『Pandora』・・・鍵をかけて


*・*・*・*・*


いつからだろう

気になり始めたのは

いつからだろう

目が追い始めたのは

でもそれはきっと・・・



「ホレ、黒崎妹」

ハッと我に返り目の前に差し出されたのはクジ引きの箱。

そうだ、今はHRで席替えの最中だった。

ボーっとしていたため越智先生が不思議そうにあたしの顔を見ている。

慌ててなんでもないように笑って箱の中の紙切れを掴んだ。

開いた数字は「15」

黒板に書かれた座席表を見ると

ランダムに書かれた数字の中に15を探す。

窓際、後ろから二番目、人気のある特等席だ。

あたしってついてる!

授業は嫌いじゃないけれどやっぱり気分が乗らない時もあって

この席だとそんな時は外を眺めたり、ぽかぽかお日様の光を浴びたりできる

やった、今から楽しみだ。

そうだ…一護くんは何番かな

ドキドキと少し離れた席の彼を覗き見る。

楽しそうに友達とクジの紙を片手に話していた。

その声は席替えの賑やかな喧騒の中で聞こえてこない。

何気なく見つめていると背後からポンと肩を叩かれた。

「織姫何番だった?」

「たつきちゃん、あたしはね15番だよ」

「窓際じゃん!やったね」

「えへへ〜たつきちゃんは?」

「あたしは20番、割と近くだね」

「やったぁ」

たつきちゃんはあたしの斜め後ろ。

大好きなたつきちゃんが近くの席だなんて

すごく嬉しい。

「ね、一護にも聞いてこようよ」

「へ?」

「ホラホラ」

そう言ってたつきちゃんはあたしの腕を引いて席を立たせた。

引っ張られるままに一護くんたちのいる席へ向かう。

「一護!何番だった?」

たつきちゃんは側に行くなり問いかけた。

一護くんはヒラリと紙を見せる。

そこに書かれた数字は「9」

うそ…確かその数字は

驚いて黒板に書かれた配置を見直してしまった。
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