パラレル Bleach
□Countdown
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『Countdown』・・・気づくまでもう少し
*・*・*・*・*
二人揃って同じ高校、空座第一高等学校へ入学。
親父はバカみたいにはしゃいで写真を撮ってた。
学校へは徒歩で行ける距離で、当然だけど織姫と俺は大抵一緒に登校している。
たつきが一緒の時もあるが俺たち二人はやっぱりちょっと目立つらしく地味に有名になった。
オレンジの頭と栗色の髪が一緒じゃ確かに目立つよな。
「黒崎家の双子」周りはみんな勝手にそう思ってるようだから俺たちはそのままにしておく事にした。
中学からのダチのチャドや幼馴染のたつきは知ってるからいいとして、他の奴らにいちいち事情を話すのも面倒くさい。
隠すつもりもねーけど聞かれてもいないのに言うつもりもない。
まぁ疑って面と向って聞いてくる奴もいやしねーけどな。
「一護ってもしかしてシスコン?」
「ブッ」
飲んでいた牛乳が勢いよく吹き出てしまった。
「一護ってばキッタネ〜…ぐはぁっ」
茶化す啓吾に一発くれてからワケわかんねーこと言った水色に向き直る。
この二人は高校に入ってから出来たダチだ。
変わり者の俺やチャドとも気兼ねなく接してくる珍しい奴らだ。
でもって今も屋上で一緒に昼飯を食ってたりする。
「なんで俺がシスコンなんだよ」
「だって何かって言うと織姫ちゃんと一緒にいるじゃない」
相変わらず携帯を打ちながら淡々とそう言う。
織姫、中学の時に養子に来て妹になった元クラスメート。
皮肉なことに今もまたクラスメートだったりする。
思わず視線を校庭へと落した。
校庭の端にある芝生の上で女子が固まって昼飯を食っていた。
その中に織姫の姿がある。
たつきを含めたクラスの女子と何やら楽しげな会話をしてるようだった。
「また見てる…」
いつの間に携帯から顔を上げたのか水色が俺を見ていた。
ついでにチャドと啓吾も俺を見ている。
「べ、別に見てねーし、一緒にいるとかそんなことねーよ!」
否定するのについ力が入って怒鳴ってしまった。
だが二人とも顔色一つ変えていない。