僕の記憶の扉

□エピローグ
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一、日記へと、

『あの日、起こった出来事は俺にとって、とても大切な記憶になった。だから、忘れないうちにここに書いておこうと思う。
 あの老人は不思議な人だった。彼はラフラと名乗った。そして、こうも言った。自分は時の番人だと。にわかには信じられない話だったが、俺には今だからこそ思い当たる節がある。それは、こちらへ戻ってきたときのことだ。あの闇の中で俺は少なくとも一日を過ごしているはずなのに、帰ってきてみればものの数分しか経っていなかった。時の番人ならば時間を操ることも出来うるのだろう。いや、時の番人だからこそ、か。やけに俺のことにも詳しかったが、どうやら、どこからか見ていたようだ。ま、いまさらだが。
 それにしても、あの少女はどこへ行ったのだろうか。洸月木香と名乗ったあの少女は。
 ・・・頭の中がこんがらがってきた。少し休憩しよう。続きは後で書くことにする。』
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