銀魂の開幕

□第一話
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『・・・・・・・』

「忌流?大丈夫ですよ」

『・・・・・・・』

「私は相澤拓哉といいます。たくやとよんでください」


相澤の胸に顔を埋めるようにしていた忌流は、そぅっと顔をあげ泣きそうな声でたずねた。


『・・・タクヤ。オレ、ウマレナイホウガヨカッタ?』

「そんなことありません!! 私は忌流にあえて嬉しいですよ?」

『ホントニ? オレモオトウサンヤオカアサン、タクヤニアエテウレシカッタ。ズットマッテタンダ、ソトカラキコエルコエノヒトニアウノヲ』

そういって笑う忌流を相澤はみていられなくなり、視線を逸らし話題をかえようとした。


「私の車にはチャイルドシートはないので、そのまま座ってもらうことになりますけど大丈夫ですか?」

『クルマッテアノユレルヤツ?チャイルドシートッテナニ?』


助手席のドアを開けて、忌流をシートに座らせ、今度は目を合わせて喋りかける。


「そう。揺れるやつですよ。チャイルドシートは赤ちゃん用の椅子ですね。今忌流が座ってるやつの小さいやつです」


『ダイジョウブ。オチナイヨウニスル。タクヤハアタタカイネ』

「ありがとうございます。では出発しますね」


振動があまりいかないようにドアを閉め、運転席へと周り家へとむかった。











□■□■□■


「言葉はどうやって覚えたのですか?」


相澤のベッドに二人で腰を掛けて、忌流のこれからについて説明したあと、相澤が忌流に質問するというかたちが一時間以上続いていた。


「そうですか。最初に産まれた子の方は普通の赤ん坊なんですね。言葉は聞いて覚えただけで、漢字や意味はわからない。社会についてもわからない。で、色々知りたいんですよね?」


『オシエテクレル?』


「教えてあげたいのですけど・・・・・・・、明日からは一緒にいられないので、幼稚園からの勉強本から哲学まで、いろんな本を忌流の家に揃えておくのでわからない時はベビーシッターにきいてください」


『・・・・・・・ワカッタ。オレ、ネムイカラネルネ』


「あっ―・・・・・・。おやすみなさい」








オトウサントオカアサンニトッテオレハヒツヨウナイ。オトウサンオカアサンニハホカニコドモガイルカラオレハイラナイ。

ヒトリデイキテイカナクチャ、イロイロオボエナイトイケナイ。ヒテイシナイデオカアサン、オレハヒトリデイキテクヨ。アンシンシテオトウサン、メイワクカケナイカラ。
ダカラオレヲミテ



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