2312年 アイルランド郊外
沢山の人々が行き交う街の中に、黒い十字架の慰霊碑が建つ広場があった。
何故こんな場所にあるのかというと、15年前に此処で自爆テロが起こり、沢山の尊い命が失われたからである。比較的、賑やかな街だからその光景は異様に見える。
そんな中、アイルランドの民謡を口笛を吹きながら歩く、銀髪の女性がいた。
短髪の髪が風で靡き、左目には大きな傷がついていた。
女性は慰霊碑の前に立つと、口笛をピタリと止めた。黒く光る慰霊碑を見上げ、翡翠色の瞳を細めた。
『もう、15年も経つのか…。』
女性は唇を噛み締めると、首からチェーンでかけているクラダリングを握りしめた。
『変えてやるさ…、こんな世界。』
女性はそう言うと、踵を返し、その場を去った。
4年前に堕ちた天使たちが
再び、世界の歪みを正すため
再生を誓い、君臨する…
今、破壊で終わった世界の再生が始まる――…
To be Continued…
second season.
#00 prologue...
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