短編

□涙のキス Sequel
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「好きっ…
アンタが好きなのに…
こんなことっ…辛すぎるのよ…」


翼宿は耳を疑う。


「なんやて…
お前が好きなんは星宿様やって…」


「最初は…そうだったわ。

でも今あたしが一番好きなのは…アンタよ…」


翼宿はきつく掴んでいた柳宿の手首を離すと、何も言わず柳宿を優しく抱き締めた。

今までと違い、まるで壊れ物を扱うように優しく…



「っ…翼宿…?」


「すまんっ…
お前の気持ち、知ろうともしんで…俺っ、お前が好きやから…誰にも渡したくなかったんや」

「!それ、本当?
あたしのこと…好きでいてくれたの…?」


翼宿は申し訳なさから涙が溢れそれ以上口を開かなかった。







柳宿は翼宿の頬を両手で優しく包むんだ。


「バカ…何でアンタが泣くのよ…

ごめんね…翼宿。あたし、アンタの気を引きたくてアンタの前で星宿様の話ばっかりして…

アンタに勘違いさせちゃって…だから自分を責めないで…」


そういうと柳宿は翼宿に優しくキスをした。


「柳宿…好きや…もう傷付けへんから…だから、俺のもんになってくれるか?」


柳宿は微笑むと返事の代わりにもう一度翼宿に口付けた…。














君とのキスはやっぱり涙の味がして…

でも熱いほどに胸がいっぱいになるような、優しいキスだった…。














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