短編

□涙のキス Sequel
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―――その夜、柳宿のもとに思いもしない訪問者が…



コンコン…





―――誰かしら、こんな夜更けに…―――


柳宿は不思議に思ったが何の躊躇いもなく戸を開けた。


「っ!翼宿…」


そこにいたのは今柳宿が最も会いたくない相手だった…。


「…よう、寒いから中入るで」

翼宿は柳宿の了解も得ず中へ入った。








「何しに来たの?」



中々話し出さない翼宿に痺れを切らした柳宿は無表情のまま問う。




何しに来たか…?
それは翼宿にもわからなかった。

ただ…柳宿とこのままの状態でいたくなくて、謝りたかったのかもしれない。
謝って済まされることではないと頭ではわかっていても…。







―――何で…今更?またこの前みたいなことしに来たの?あたしはアンタの玩具じゃないわ…―――



「用がないならさっさと帰ってちょうだい」

柳宿は翼宿の目を見ずに言った。

目を見てしまうと、どうしても引き留めたくなってしまう自分がいるから…。











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