悪・人・天・魔 〜トリップ会社〜 オリジナル

□♪ニ♪ セツメイ
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サキュバ:「そういえば言い忘れていたが、飛ばす前に人間に自分達の力を分け与えるのはアリだからな。」
レクス:「まぁ人間の限界は超えられないけどね〜。」
サキュバ:「送る場所によってオプションをつけることは出来るけどな。」

クロウ:「俺らの力を分けるのかぁ…、気が乗らねぇぜ。」
駆狼羽:「ハッ…。所詮そこまでの頭か…。」
クロウ:「なんだと(怒)」
マスター:「まぁまぁ。クロウは天使なのですから仕方ありませんよ、駆狼羽。それからクロウ、駆狼羽は『小悪魔、または小天使を狩ることで力を集めて、それを使えばよい』と言いたかったのだと、思いますよ。」

 少し場が静かになった。駆狼羽はそうだと言わんばかりの顔をしている。

ライズ:「いや…マスター、それはあんまりにも可哀想なんじゃ…。」
マスター:「何を言っているのです?ライズ?」
ライズ:「いや…何をって…確かに自分の力が減るのは嫌だけどさぁ、何も『小悪魔や小天使を狩るほどのこと』ではないと思うんだけど…」

 するとマスターは、軽く溜息をつく。

マスター:「ライズは優しいですねぇ(笑)しかし力の減った状態で、元の力を使ってまで人間を助けなくてはいけなくなった時に、力が足りなくて助けられなかったらいけないでしょう?」
ライズ:「うっ…確かにそうかも。」
マスター:「そうならないためにも、小悪魔や小天使の命…いえ、力を借りるのですよ。抵抗感があるのなら、ライズの分も私が狩ってきましょうか?」
ライズ:「いいよ。俺の分は自分でするよ。マスターの足引っ張りたくないしね。」
亜久波:「というか、マスターも天使だよね。普通ライズとマスターの言う事逆なんじゃ…。」
マスター:「あれ?そんなこと言いましたか?」
氷華:「クロウへのフォローに使っていましたよ。クロウは駆狼羽との言い争いに必死みたいで、聞いていないようですけど…。」

 相変わらず2人はギャアギャア言い争っていて、菜天が止めようと焦っている声が聞こえた。
 涼瑞は亜久波のもう1つの質問に突っこんだ。

涼瑞:「亜久波、気にしたら駄目だよ。そんなライズとマスターだから親友になれたんだろうから。」

 亜久波は、分かる気がした。ライズの無鉄砲にフォローが出来るのは、マスターだけだろうし、マスターの腹黒い所に付き合えるのも、ライズだけだろう。

(というか、四六時中マスターと一緒にいるのは精神的に「どうかしたのですか?亜久波(笑)」いえっ、何でもないです!!」

 マスターはとてつもなく良い笑顔で亜久波を見ていた。
 隣で、涼瑞と氷華が苦笑いしている。

紅:「サキュバ、レクス、何故Aチームは四人なの…。」

 紅が話の図っているが、これは亜久波の為ではなくて、苦笑いをしている自分の親代わりの人達の為だろう。
 皆気にはなっていたのか、各々している事を止めて死神達に注目した。
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